茶道男子ブログ

Since 2010.5.15 茶道サークルです。

2012年 12月 22日のお稽古内容

旧暦では、閏月のある年には、「年内立春」だったそうで、今年はオリンピックもあったので閏年
と言うことで、先生が先代家元の手による軸をお持ち下さいました。
 年のうちに 春は來にけり ひととせを去年(こぞ)とやいはむ 今年とやいはむ 「古今和歌集」在原 元方(ありわら の もとかた 在原業平の孫)
先代家元の字は繊細で、書道家でもないのに、墨の潤渇・緩急・肥痩、文字の大小にいたるまで、センスいいなぁと、いつも敬服しております。
しかし、変体仮名に慣れていないので、読み下すのが一苦労です。

お薄 s1 h1 y2 k1
濃茶 y1 正客 h2 詰 y2

軸   上記 和歌
花   椿


瀬戸の花入は、管理人の祖父の形見です。欠けたので、金で継いでいます。



薄器は、利休型 溜塗

茶は、遠山(とうやま)に盛ります。



薄茶の菓子は、「松風」と「柚の菓子」です。
この柚の菓子が絶品でした。
風味はまあ柚なのですが、イメージするシットリとした歯ごたえでなく、(煎餅ほどではないですけど)割とカリッとしていました。
となると「こんなの食べたことないよ。。。。もう一つ食べて確認したいなぁ」と脳が判断して、感動を残させます。
菓子には、こういった、ちょっとした計算があったほうがいいですよね。



主菓子は、「縁高」に盛りました。


クリスマスらしいお菓子でした。





「茶入」は、伊東圭一作 瀬戸肩衝
コーヒーにミルクを落としたような、釉薬です。


「点際を愛でる」
濃茶は、ドロっとした文字通り濃厚なお茶で、管理人が生まれて初めて口にした時の驚きを、つい昨日のように思い出します。これぞ、「ザ・グリーンティー!」
おいしい、と言ったものではなく一つの事件でして、「わたくし、お茶でございますが、何か文句でもございますこと。。。。。。。?」と、お茶の精がアップライトの陰影の面(おもて)で微笑んでいるようでした。
それはさておき、濃茶は昔のテレビ時代劇の安っぽい演出でよく見かけた、廻し飲みをします。「吸い廻し」と、正確には言うらしいのです。一碗を、一座建立で、心して味わう、と言うのが建前で、利休が時間短縮の合理化を図って考え出した飲み方です。
なんだか、時間の流れと言うものは、利休のただの工夫さえ、意味深長なものに研ぎ上げますよね。
そして極めつけは、「点際を愛でる」です。
これは、みんなで飲み廻したその、なんとその飲み跡に残った茶を鑑賞して、亭主の茶の「練り具合」を愛でるのです。・・・・・・・実に、実に、ジツに複雑な美意識ですよね。
ちなみに、管理人は今まで何度も濃茶を練りましたが、納得したのはただの一度だけ。
管理人は、おしとやかではないので、「どう?いい感じに出来ていない?」って、みんなに、「美味しいって言ってぇ」を暗に強要していました、、、、、確かその時。
しかし、茶碗を持つ手は管理人の手ですが、色艶がないです。トホホホ・・・・・。