茶道男子ブログ

Since 2010.5.15 茶道サークルです。

2014年 10月 25日のお稽古の記録

今日は、朝から、12月のお茶会の会場の、下見にいってきました。
さて、それはさて置き、夕方からのお稽古の記録を記します。


花:ホトトギス・蓼・照り葉。






お茶会の稽古がスタートで、平棗の扱いを習いました。
塗師:前端春斉。








薄茶の菓子:松江 三英堂の『季子ごよみ』。









濃茶の菓子:小松 松葉屋の『月よみ山路』と、







柴又高木屋の『草だんご』。




ここ一年、管理人は、昔の大河ドラマの録画を見ることにはまっています。

今現在は、『独眼流政宗』を楽しんでいます。
さて、秀吉の朝鮮出兵から帰国した(渡辺謙演じる)政宗が、
正室の(桜田順子演じる:淳子は、愛姫にマッチしています)愛姫(めごひめ)に、
「かの国(現在の韓国や北朝鮮のこと)では、このように見事な茶碗(ここは焼き物と言って欲しかったなぁ〜)が作られておる」
と言って、
何やら白っぽい陶器を見せるシーンがありました。

あの時代(文禄・慶長年間:1590年代)の日本人にとって、
朝鮮半島の焼き物が、どのように感じられていたか、
よく分かるシーンです。

さて、唐物(からもの)と言うカテゴリーの茶道具があります。
唐となれば現在の中国のことを指しますが、
お茶の世界では、朝鮮半島の道具もそのように言うらしいのです。
しかし、やはり唐物は中国のものと言った感覚を管理人は持っています。

南宋の時代(12〜13世紀)、中国の焼き物は頂点に達します。

多くの大名物(おおめいぶつ、と呼びます。そのほとんどが、東山御物です。つまり、足利将軍家の什物です)は、
この南宋の頃の工芸品のことです。
そして、それを当時の日本人は(現代もですが)唐物と呼んだのです。

私たちは、博物館や美術館で、南宋時代の工芸品(つまり唐物です)を見ることができます。
またそれらを、朝鮮半島の工芸品と見比べることもできます。

見比べてみれば、この2つ国の工芸品には、洗練度、完成度にもの凄い開きがあることが分かります。

『うぶ』なもの『素朴』なものを、『綺麗』なもの『貴族的』なものの上に据えれば、
話は別ですが、
中国の工芸品には、皮肉な微笑みさえ浮かべた孤高の美が漂っているのです。

そんな孤高な美より、ずっと身近な美を持った朝鮮半島の焼き物。
それにさえ、桃山時代の日本武士は、驚愕したのです。

ですから、当時の日本の焼き物が、どれほどに野暮で粗悪なものであったか、
よく分かります。

っで、その頃の日本人が、中国の焼き物(唐物)をどう見たか。
それも、船底の板の下は地獄の海を、命がけで渡ってきた工芸品をです。

現在の、日本人の感覚にたとえて、どのような感じであったか、、、、、と考えるのですが、
仮に、月に地球より進んだ文明があったとして、
そこで作られたモノが地球に渡った、
と言った感じに近いのではないかと思うのです。

例えが、極端ですがね。

ですから、唐物は、一国一城の価値にも劣らない、貴重な扱いを受けたのですよね。