名残の月らしく、盛花です。
ホトトギス・白ホトトギス・シモツケ・お茶の花・秋明菊・桜蓼・ミズヒキ、そして糸芒。
お薄の菓子は、大垣の田中屋せんべい総本家の『ココナッツ煎餅』。
茶碗は、谷本 貴。伊賀焼。
12月のお茶会にむけて、さっそく、炉のお稽古になりました。
本当は、炉は、11月からですよ。
間違わないようにね。
今日は、台風の先ぶれの日でした。
子供の頃、台風のニュースを聞くたびに、
お父さん『たいふう』、お母さん『たいふう』、子供『たいふう』、
が来るのだと思っていました。
『一過』を、『一家』だと思っていたのですよね。
まま、そんなくだらない話はそれぐらいで、小堀遠州の話をします。
小堀遠州が茶事を開きました。
頃は6月はじめです。折りしも、今日のような一雨ありました。
雨のあと、
遠州に案内され路地から茶室に入った客は、床の土壁に目を向けました。
本来なら、花入に花が飾られるその壁をです。
しかし花入はなく、だた水が打ってあっただけと言います。
次は、利休のエピソードです。
朝顔の陳腐なエピソードではありませんよ。。。。。
永禄10年(1567)12月26日、奈良の塗師松屋久政が、
利休の茶事に招かれた時のエピソードです。
その茶事の記録に、「床二鶴ノハシ、ヌリ板ニ、花不入ニ水斗」とあるそうです。
つまり、こう言った飾りです。
床には、唐物の『鶴の嘴』の花入が、漆塗りの板の上に置かれていた。
花は入っておらず、ただ水が張ってあった。
茶花に関するエピソード2つです。
利休のエピソードに、『入っていない花に、心の花を活けよ』とか、
そんな胡散臭い、いい加減な解釈をしてはいけませんよ。
唐物の花入なので、尊重して、花を入れなかっただけだと思います。